貴景勝が初日から全開!綱とり稽古 白鵬に胸借り、朝乃山と上々10番

 大相撲初場所(2021年1月10日初日、東京・両国国技館)で初の綱とりに挑む大関貴景勝(24)=常盤山=が18日、国技館内の相撲教習所で始まった合同稽古に参加し、いきなり大関朝乃山(26)=高砂=を三番稽古(同じ相手と続けて何番も取る)に指名して7勝3敗と上々の実戦スタートを切った。横綱白鵬(35)=宮城野=の胸を借りたぶつかり稽古では何度も土俵に転がされ、気合を注入された。

 貴景勝が勝負の初場所へ向け、実戦初日いきなり大関同士、火花を散らせた。巨漢の朝乃山を三番稽古相手に指名。持ち前の低く力強い立ち合いで圧倒し、一番相撲から3連勝。計10番取って7勝3敗は上々。突き放して、まわしを取らせず、動きの良さを見せた。

 先場所前の合同稽古でも新大関だった正代(時津風)と連日の三番稽古を重ね、結果的に2年ぶり2度目の優勝へとつなげた。今回も本場所で絶対に負けられない“ライバル大関”との真剣勝負で勝負勘を研ぎ澄ました。

 「同じ大関なんで、しっかりお互い磨ければ。自分と対照的なので。がっぷりになってしまうと朝乃山関の方が有利。自分の方が有利に持っていくには離れた展開に持っていく。まあ稽古なのでけがしないように、高められたらいい」と、充実の口ぶりだった。

 コロナ禍の中、他部屋の関取と稽古できるのは23日までのわずか6日間。綱とりへ“壁”となる両横綱の白鵬、鶴竜(陸奥)も参加しており対戦の可能性も十分ある。「普段、肌を合わせられないような(力士と)肌を合わせられる、めったにない機会。自分にとってプラスにしていきたい」と意気込んだ。

 三番稽古後には白鵬の胸を借り約3分、ぶつかり稽古。何度も転がされ、泥まみれになった。「ありがたいこと。感謝してやっていきたい。頑張らないといけないなと思った」と、綱とりへ向け十分に気合を入れられた。

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