柔道90キロ級五輪代表の向翔一郎「盛り上げたい」 初出場の全日本選手権へ気炎

 東京五輪柔道男子90キロ級代表の向翔一郎(24)=ALSOK=が25日、オンラインで会見し、体重無差別で日本一を争う全日本選手権(26日、東京・講道館)への意気込みを語った。五輪代表らに与えられた推薦枠での初出場となるが、「コロナで柔道界全体が元気がない中で、五輪代表が1人でも出ることで盛り上げたい」と気炎を上げた。

 今大会に向けては、日大の先輩である100キロ超級五輪代表の原沢久喜(28)=百五銀行=とも何度か練習したといい、「とりあえず超級で一番強い原沢先輩とやっておけば大丈夫だろうと。でもめちゃめちゃ強い(笑)」。自身はしゃがみ込む背負い投げなどを得意にしているが、技に入るまでの崩しが難しいようで、「大きい選手はフェイントに反応してくれない。技を単発にしてもいけないし、(相手を)動かして入らないとダメ」と対策の一端を明かした。

 前年覇者のウルフ・アロン(了徳寺大職)はけがで欠場するが、影浦心(日本中央競馬会)、王子谷剛志(旭化成)ら重量級のトップ選手だけでなく、今大会は60キロ級の永山竜樹(了徳寺大職)ら中軽量級の有力選手も出場する。向は「自分も出るからには優勝したい。大きい人とやって、どんなにキツくても諦めない。やるべきことをしっかりやって優勝して、五輪までもっともっと向翔一郎を注目してくれたらありがたい」とアピールを誓った。

 向自身は10カ月ぶりの実戦となる今大会の直後、来年1月11日開幕のマスターズ大会(カタール・ドーハ)への出場も予定。全日本選手権には本来の90キロに近い体重で臨む見込みだといい、「あまり体重は関係ない。動きやすい体重で戦う方がやりやすい」と話した。

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