柔道81キロ級の佐々木健志 145キロ・王子谷投げた!全日本選手権で快進撃3位
「柔道・全日本選手権」(26日、講道館杯)
体重無差別で争われ、男子81キロ級で18年アジア大会代表の佐々木健志(24)=ALSOK=が初出場で3位と大健闘した。準々決勝では、3度優勝経験のある100キロ超級の王子谷剛志(旭化成)を2度投げて撃破するという衝撃の殊勲星を挙げた。
今大会最大の番狂わせを演じた。佐々木は「はじめ」直後のファーストコンタクトで、組み際の小内刈りでいきなり王子谷を倒し「有効」を奪った。さらに、今度は電光石火の一本背負いで自身の2倍近い145キロの巨漢を投げ飛ばし、「技あり」。さらに、自ら寝技に引き込み抑え込みも狙うなど攻勢は止まらず、元全日本王者に完勝して“台風の目”になった。
ただ、続く準決勝は、100キロ超級の太田彪雅(旭化成)の袖釣り込み腰を受けた際に頭から畳に垂直落下。首を痛めたようで、担架で運ばれた。全柔連によれば「脳振とうや頸椎(けいつい)損傷による麻痺(まひ)の症状は認められず、歩行が可能なため、搬送の必要はないと判断」したという。
佐々木は体重無差別の全日本選手権は初出場だったが、優勝経験のある加藤博剛(千葉県警)、4強経験者の垣田恭兵(旭化成)を寝技で破るなど快進撃で3位に入った。金野潤強化委員長は「無差別の大会は、小さな選手が大きな選手に勝つということが一つの醍醐味(だいごみ)。佐々木も力を発揮してくれた」と評した。