紀平梨花 4回転とトリプルアクセル同時成功なら五輪メダルも…世界の4回転事情

 「フィギュアスケート・全日本選手権」(27日、ビッグハット)

 女子はショートプログラム(SP)首位の紀平梨花(18)=トヨタ自動車=が4回転サルコーを初めて決め、フリーも1位の154・90点をマークし、合計234・24点で2連覇した。

 紀平の4回転成功は、日本人では世界初成功だった安藤美姫(2002年ジュニアGPファイナル、03年全日本選手権)以来となる。

 ただ、現在、世界ではすでに女子も4回転時代に突入している。特にロシア勢はシニア、ジュニアの主力選手のほとんどが4回転を武器にしており、昨季シニアデビューしたトルソワはルッツ、フリップ、サルコー、トーループの4種類を跳ぶことができるほか、ロシア選手権3連覇のシェルバコワも高難度のルッツ、フリップを跳ぶことができる。また、ジュニアながらすでに北京五輪金メダル候補に挙げられるワリエワは、両手を上げながらの4回転トーループを武器する。米国にも、ジュニアに4回転ジャンプを成功させたアリサ・リュウがいる。

 今後、紀平が世界に対抗していくのに、ポイントとなるのは得意のトリプルアクセルだ。4回転を得意としていても、トリプルアクセルを苦手とする選手は多く、まだシニアには4回転とトリプルアクセルを同時成功させた選手はいない。この日、紀平はトリプルアクセルが惜しくも回転不足となったが、2つの武器を両立させた時、五輪でのメダル争いが見えてくる。

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