波乱の箱根の影にコロナ禍…原監督は「でこぼこ駅伝」 ロード実戦乏しく“強さ”見えず

4位でゴールした青山学院大の中倉啓敦(左)=東京・大手町
総合5位でゴールした東海大・竹村(撮影・伊藤笙子)
11位でゴールし悔しそうに引き揚げる明大・長倉(右)=東京・大手町(撮影・高石航平)
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 「箱根駅伝・復路」(3日、神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場~大手町)

 往路で10年ぶりの二ケタ順位となる12位に沈んだ青学大が、2年ぶりの復路優勝を果たし、総合11時間1分16秒で総合4位に食い込んだ。5区間すべてで区間4位以内に入る怒とうの追い上げをみせ、総合2連覇はならなかったものの、王者の意地をみせた。

 近年にない最後まで目の離せないハラハラドキドキの箱根路となった。最終的には5強の1角とされていた駒大が逆転優勝。青学を含めた実績校が意地をみせ、上位に食い込んできたが、例年になく有力校に区間二ケタ順位が続出し、劇的さを演出した。

 青学大の原監督が「でこぼこ駅伝」と評した今大会。背景にはコロナ禍があった。春先から秋にかけて、ほとんどの大会が中止や延期に。特に駅伝の力を計る上で重要なロードレースは公道を使うことから、ほとんどが中止となった。かろうじてトラックを使う記録会などは開催されていたが、原監督は「ロードでの順位争いなどを経験できず、速さより強さの面を分析できなかった」と、受け止めた。記録会では有力選手の後ろについていくことで好記録を出すこともできる。ただ、距離の長い箱根路では、単独走での強さも求められる。「その辺りの難しさはあった」と、振り返った。

 東海大の両角監督も「ロードレースがことごとく中止になり、トラック中心になってしまった。トラックでは皆、良い記録を出していたが、泥臭い練習や箱根に向けての準備という点に関しては、どこまでやれたのか」と話しており、優勝候補に誤算を生じさせた。

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