IOC最古参委員の発言が波紋「五輪選手へのワクチン接種は優先されるべき」英報道
英スカイニュースは6日、国際オリンピック委員会(IOC)の最古参であるディック・パウンド委員(78)が東京五輪に向けて「東京大会の中止を防ぐために、五輪選手へのワクチン接種は優先されるべき」との主張をしたと、報じた。
カナダ出身のパウンド氏は報道の中で「カナダには300、400人のアスリートがいるが、国際イベントにカナダを代表するために数百万人のうち300、400のワクチンを接種する。それについて公の抗議はないのではないか」と話し、「各国の決断による。列を飛び越えているという人もいるだろうが、それが今後最も現実的な方法だと思う」と、自論を展開した。
ワクチン接種については、日本などでは最前線で治療にあたる医療従事者や、重症化のリスクの高い高齢者、基礎疾患のある人が優先とされている。IOCのバッハ会長も「医療従事者、社会をいかしてくれる人々にプライオリティがある」とする一方で「その次に(選手、関係者が接種することに)なれば、IOCはそのコストをみる」とし、ワクチン接種を奨励する方針を示している。
パウンド氏の発言はすでに反発を呼んでおり、同記事を配信したスカイニュースのツイッターには「馬鹿げている」「絶対に違う。アスリートのリスクは最小だ。優先順位は医療従事者と不可欠な労働者でなければならない」と、非難するコメントが寄せられている。