幕尻Vから1年 徳勝龍“まだ34歳”「あの声援を思い出します」
「大相撲初場所」(10日初日、両国国技館)
幕内徳勝龍(34)=木瀬=が7日、都内の部屋で基礎運動などを行い調整した。部屋には自身を含め関取が7人おり、申し合い稽古も十分に重ねてきた。稽古後、電話取材に応じ、「(きょうは)立ち合いの確認とか、それだけ。順調というか、まあ普通にいつもどおりだと思います」と、好感触を口にした。
昨年初場所、幕尻で初優勝する快挙。「なんか、あっという間に1年って感じですね、早かったですね。お客さんの、あの声援を思い出しますね、1年前」としみじみ。
33歳にして手にした賜杯。優勝インタビューでは「もう33歳じゃなくて、まだ33歳」との名セリフでも沸かせた。「自分でもできるんだなっていう自信にはなりました」と、“まだ34歳”は衰え知らずだ。
元横綱稀勢の里(現荒磯親方)、元大関豪栄道(現武隈親方)、元関脇栃煌山(現清見潟親方)ら同学年が引退していく中、入門以来、休場なし。907回の連続出場を続けている。
「同級生の頑張りは、自分も頑張らないとだめだなって思わされる要素なんですけど。いっつも師匠にも言われているんですけど、体のケアをするのが一番っすね。しっかり、ケア、ストレッチとかは人一倍やっていると思うので、そこが良いのかなと思います」と胸を張った。
新年の誓いも上だけを見据える。「歳を感じさせないように、若々しく行きたい。しっかり出続けることと、連続出場を伸ばすことですね。一番一番の積み重ね。結果は千秋楽に出るんで。本当に出続けることが良いことだと思います。去年、優勝したのもやっぱり、出続けるっていうか、幕内にいれば、権利があるんだなっていうふうには思いました」と話した。
両国国技館の天井付近に掲げられる優勝額も誇り。「今でも一枚あるのが照れくさいですね、笑っちゃうすね。土俵入りの時いつもみて、笑ってしまいそうになるんですけど。すげーメンバーの中に1人いるのが不思議な感じですね」と笑う。2枚も3枚も増やしていきたいかと問われると、「気持ちはありますけど。光栄に思って」虎視眈々(たんたん)と初場所連覇を目指す。