関取16人休場の初場所 審判部長は「割は難しい」 貴景勝の綱とりには慎重な言葉

 「大相撲初場所」(10日初日、両国国技館)

 日本相撲協会の審判部が9日、取組編成会議を行い、初日、2日目の取組を決めた。

 同会議は本来なら初日2日前に開催するが、全協会員の新型コロナウイルスPCR検査結果を待ち、初日の前日に行われた。コロナの影響で関取15人が番付から不在。腰痛休場の横綱鶴竜(陸奥)を含め、戦後最多、初日から16人が休場。十両は28人中、大量9人も休場で1日、9取組しかない事態となった。

 伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)は電話取材に応じ、コロナの影響で休場となった力士の番付に関し、場所後の番付編成会議で協議する方針を示した。集団感染が発生し、昨年秋場所を全休した玉ノ井部屋の力士は、翌場所、全員が番付据え置き措置が取られた。

 コロナの影響で不在は実に65人。「割(取組)は難しいですけど作っていかなければいけないので」と話した。

 両横綱は3場所連続で不在。「好ましくない」と苦言を呈した。白鵬はコロナ感染ながら、鶴竜は腰の不調が理由。「けがですよね、鶴竜はね。そこは横綱としてきちんと形は作っていかなくてはいけないと思うんですけど。それができなかったというのは、しょうがないといえばしょうがないんですけど、好ましい話ではないですよね」と厳しく断じた。

 注目は綱とりの大関貴景勝ながら、「うかつにどうこうと言えない」と慎重な言葉。横綱との対戦がないことも、昇進判断に影響する。「優勝すれば横綱っていう感覚かは今のところ分からない。横綱ともやってないし、全勝でも優勝してないし。横綱いないんでね。ただ仮に全勝で優勝して突っ走ったとなればみんなで話し合わなくてはいけないしね。どちらにしても言えることはレベルの高い優勝ですよね。そこで話は出てくると思いますよね。全勝したら上がるんだとか、14勝1敗で優勝すれば上がるんだとか、そういうことはっきり言われてしまっても困る。別に決まってることじゃないんで。様子を見ながら決めていくと言うことです」と話した。いずれにせよ、レベルの高い2場所連続優勝が昇進条件にはなる。

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