コロナ怖いで引退の力士が吐露「誰も助けてくれず引退決意。相撲大好き」 心臓に疾患
「コロナが怖い」で9日にSNS上で大相撲引退を発表した元三段目・琴貫鉄の柳原大将(やなぎはら・ひろまさ)氏(22)が10日、ユーチューブ「元関脇貴闘力チャンネル」に出演し、思いを吐露した。
断髪式も終え、まげを落とし短髪姿で登場した柳原氏は用意してきた紙を読み上げた。「僕の引退のことで迷惑とご心配をおかけしました。厳しい意見も心優しいお言葉もすべて目を通しています」とし、今回の件を自身の言葉で説明した。
「コロナを怖いと思うか平気と思うかは、その人の価値観。僕はコロナがすごく怖い。僕は病気もなく元気な体で入門しました。入門から3年たった時に心臓の手術をしました。今の僕はコロナになってしまうと大きなリスクのある人間なんだと思う」と、心臓に疾患を抱えていることを明かした。
基礎疾患を抱える人は新型コロナウイルスに感染すると重症化しやすいと言われる。連日、首都圏では感染が拡大しており、緊急事態宣言の発表で本場所開催に不安を覚えた。
師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)に相談したが、「コロナが怖くて休場を認めない」と伝えられた、という。選択肢は「コロナの中、場所に出るか、引退するか」だった。
再度、師匠に相談したが、やはり、引退しか道はないとのことだった。「ショックで絶望と悔しさ、悲しさでいっぱいになった」と訴えた。
「この協会も師匠も誰も助けてくれない現実を突き付けられて引退を決意した。僕は本当に相撲が大好きです」と話していた。