柔道五輪代表・渡名喜、世界女王・ビロディドを初撃破 過去4戦全敗の天敵
「柔道・マスターズ大会」(11日、ドーハ)
世界ランク上位者で争われる大会が開幕し、初日は男女の軽量級が行われた。
女子48キロ級は、東京五輪代表の渡名喜風南(25)=パーク24=が出場。準決勝では、世界選手権2連覇中のダリア・ビロディド(20)=ウクライナ=と対戦し、優勢勝ちで決勝に進出した。
最軽量級では破格の172センチの長身で、長い手足から繰り出す足技や三角締めからの寝技が武器のビロディドに対し、過去4戦全敗で“天敵”としていた渡名喜だったが、5回目の顔合わせにしてようやく撃破した。
開始30秒。渡名喜の技の掛け終わり、ビロディドがカメ状態になった渡名喜の背後から抱きついて、寝技に移行しようとした瞬間を見逃さず、そのまま立って一本背負いで巻き込んで「技あり」を奪取。その後も相手の攻め手を封じながら、先に動き続けてリードを守り切った。初黒星を喫したビロディドは手で顔を覆って悔しがった。
日本勢としては新型コロナウイルス感染拡大以降では初参加で、昨年2月以来、約1年ぶりとなる国際大会。五輪、世界選手権に次ぐ格付けの今大会は世界ランク上位者が集う東京五輪の“前哨戦”という位置づけの中、金メダルをうかがう上で大きな1勝を挙げた。