大鵬の孫・王鵬が十両初白星 角界のサラブレッドが記念の第一歩
「大相撲初場所・3日目」(12日、両国国技館)
大横綱大鵬の孫・王鵬が十両初白星を挙げた。立ち合い頭で当たり、左をこじ入れて前へ出ると、のけ反ってこらえる貴源治を力で寄り切った。自分のスタイルと貫き、決して後ろに下がらず手にした記念の白星。「最初から攻め続けたからよかった。(十両初白星は)とりあえずよかったです」と喜びを口にした。
大きな注目を浴びる中、新十両場所は初日から2連敗スタート。幕下時代にはなかった土俵入りや土俵に上がる時間の違いに戸惑ったのも原因で「初日からの2日間は早くアップしすぎて体が冷えて状態で上がってしまった。今日はちょうどいいところで上がれた。やっと合ってきた感じ。前の2日間があったからこそです」と冷静に振り返った。
切れ味鋭い左四つからの相撲で観衆を沸かせた祖父と違い、持ち味は突き押しだが、体に流れるDNAはしっかりと引き継いでいる。「明日からも自分が得意な前へ出る相撲を取れたらいい」。角界期待のサラブレッドがいよいよ偉大な祖父の背中を追い始める。