女子57キロ級・芳田、笑顔の復活V 気迫にじませ2年ぶり国際大会優勝

 「柔道・マスターズ大会」(11日、ドーハ)

 世界ランキング上位者で争う大会が開幕して男女計5階級が行われ、東京五輪代表で女子57キロ級の芳田司(25)=コマツ=が初戦の2回戦から4試合を制して優勝した。女子48キロ級で同代表の渡名喜風南(25)=パーク24=は準決勝で世界選手権2連覇中のビロディド(ウクライナ)に5度目の対戦で初勝利を挙げたが、決勝で一本負け。女子52キロ級の志々目愛(了徳寺大職)も決勝で敗れた。男子2階級に日本選手は不出場。

 芳田の顔には初戦から気迫がにじんでいた。動きにも躍動感があり、次々に技を繰り出して4試合を勝ち抜いた。2019年2月のGSデュッセルドルフ大会以来の国際大会でのVに、表彰台の真ん中で笑みをたたえた。

 初戦は得意の内股を鋭く決めた。前回の対戦で一蹴された新鋭のシシケとの決勝は組み手争いに耐えながら、担ぎ技で応戦。延長の5分すぎにスタミナ切れの相手を抑え込み、熱戦を制した。

 コロナ禍で実戦を離れ「頭の中で試合を想像していた」という。自身の過去の映像研究も重ね、再始動へ準備を整えてきた。今大会は19年世界選手権決勝で屈した出口クリスタ(カナダ)、急成長するキム・ジンア(北朝鮮)が不出場。激戦階級の争いは厳しいが、復活優勝で得た手応えを東京五輪につなげられるか。

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