「スピードスケート・ショートトラック・全日本選手権」（１６日、帝産アイススケートトレーニングセンター）

　女子５００メートルが行われ１４年ソチ五輪代表の菊池萌水（２８）＝ＫＨネオケム＝が４大会ぶり４度目の優勝を果たした。今大会は新型コロナウイルス感染対策として無観客で開催された。

　序盤から２番手の位置につけた菊池は、残り２周で逆転し、トップに躍り出るとそのまま逃げ切った。同種目を４年ぶりに制し、レース後には涙。「１位を取れてよかった。今はまだスランプというか、いろいろ抜け出せていない部分があって、結果が出ないところで悔しさも、もどかしさもある中でずっとやってきた。必ず１位を取るということを達成できたのは自分にとって一つ成長できたところかな」と振り返った。

　１４年ソチ五輪に出場したが、１８年の平昌五輪では代表権を得られず出場を逃した。長いスランプが続き「結果が出ないことに対してしんどいなというのはあった」と菊池。それでも「めげそうになるけど、目標に向かって失敗してももう１回頑張ろうということでやっている」と前を向き続けた。

　現在の目標は「オリンピックに出場すること。出たときにメダルを目指したいので今からそういうつもりで頑張っている」。復調のきっかけをつかむべく、４大会ぶりの総合優勝を狙いにいく。