「卓球・全日本選手権」（１７日、丸善インテックアリーナ大阪）

　女子シングルス決勝が行われ、東京五輪代表で２年ぶりの優勝を狙った伊藤美誠（２０）＝スターツ＝は同代表の石川佳純（２７）＝全農＝に３－４（１１－４、７－１１、１１－７、１１－７、１０－１２、５－１１、９－１１）のフルゲームの死闘の末に敗れた。

　優勝を逃すと、数秒ぼうぜんとした。「夢なんじゃないか」。早々にゲームカウント３－１とリードするも、大逆転を許した。「何やってるんだろうと自分に笑っちゃった。無という感じ。これが現実なんだとかみ締めた」。ベンチに戻っても「立てる状態じゃなかった」と長く動かなかった。

　この日は準決勝でもダブルスを組む盟友・早田ひな（日本生命）とフルゲームだった。激闘続きに、「１日終わるごとに結構きてる」としつつも、「その状態でも勝って行かないと行けない」。五輪イヤーでの優勝はかなわなかったが、「実力や自信をつけて、誰にでも勝てる選手になりたい」と再起を誓った。