休場の貴景勝 3日目に左足首を負傷していた 師匠が明かす
「大相撲初場所・10日目」(19日、両国国技館)
大関貴景勝(24)=常盤山=が10日目の19日、日本相撲協会に休場を届け出た。師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)が電話取材に対応。3日目の北勝富士(八角)戦で左足首を負傷していたことを明かした。
5日目に親方に「違和感」を訴え、それでも土俵に立ち続けたが、痛みは限界。9日目、遠藤に引き落とされ、7敗目を喫した後、部屋で話し合った。大関から「痛みがある。あすから休場させてください」と申し入れがあり、親方も「仕方がない。休場しよう」と了承した。
綱とりに挑んだ今場所は初日から4連敗を喫するなど大不振で9日目まで2勝7敗だった。10日目に予定した平幕隠岐の海(八角)戦は不戦敗となり、負け越しが決定。
左足首にはテーピングを巻くことなく、土俵に上がり続けていた。親方は「(綱とりで)精神的にも大変だったと思う。プレッシャーがかからないわけがない。足首のけがもあったので納得のいくまで相撲を取らせたかった。足首を痛めても何も言わずやっていた。精神力の稽古みたいな場所だった」と、弟子の思いを代弁した。
まだ24歳。綱とりはこれで終わりではない。「早く治してイチからやり直してほしい。けがも体も鍛えて精神力も強くなれるように」と、親方はこの試練を糧にすることを願った。
春場所(3月14日初日、エディオンアリーナ大阪)が3度目のかど番となる。「最大限の努力をするしかない。体を鍛えていくしかない。(加療期間は)1カ月弱。もちろん、3月場所は出ます」と話した。
大関で優勝した翌場所、負け越しは2003年名古屋場所の魁皇(7勝8敗)以来、18年ぶりとなる。
貴景勝の休場は昨年7月場所以来6度目(1場所で休場2度の2019年夏場所を含む)。
今場所、十両以上の休場者は17人目で戦後最多となった。