錦織圭「リスクしかない」 飛行機同乗者が陽性で2週間隔離…ホテルから現状語る
テニスの全豪オープン(2月8日開幕)などに出場するため搭乗したチャーター機の同乗者が新型コロナウイルスの陽性反応を示し、開催地メルボルンのホテルで隔離措置を受けている錦織圭(31)=日清食品=が18日、公式アプリで動画を公開し、「2週間じっとしていた後に試合をすることはリスクしかない」など現在の思いを語った。錦織を含め70人以上の選手がホテルの部屋から2週間、外出を禁じられており、現地では困惑が広がっている。
滞在するホテルの自室から、錦織が動画メッセージを発信した。「みなさんこんにちは。僕は今、メルボルンのホテルにいます。色々とありまして、2週間の隔離期間になっています」。部屋から一歩も出られず、練習ができない現状を淡々と語った。
全豪オープン出場に向けて、米ロサンゼルスから他の選手とともにチャーター機で15日に現地入り。当初、選手は全員が到着後2週間の隔離生活を送りつつ、その中で1日5時間はホテル外で練習できる規則になっていた。だが、同乗者に新型コロナウイルスの陽性者が出たため外出を禁じられ、完全隔離を余儀なくされた。
現在は自室でエクササイズをしたり、自身の過去の試合動画を見ながら過ごしているという。「座ることとかも多いので腰が痛くなったりするので、立ってご飯を食べたり、部屋の中でずっと歩いたり、ちょっとフットワークしてみたり、素振りをしてみたり。色々と工夫しながらやっています」と明かした。
昨年9月末の全仏オープン2回戦で右肩を痛め、実戦から遠ざかっている。ただ現在は患部の状態も良く、米国では順調に調整を進めていたという。「2週間じっとしていた後に試合をすることはリスクしかないんですが、しょうがないので前を向いて毎日過ごしていきたいと思います」。全豪オープンの前哨戦として2月1日開幕のATPカップに出場を予定。調整不足での復帰戦になることは否めないが、錦織の心は折れていない。