大栄翔、コロナ禍の中で初優勝 「埼玉の誇り」朝霞市に歓喜
「大相撲初場所・千秋楽」(24日、両国国技館)
「埼玉の誇りだ!」。平幕の大栄翔が埼玉県出身力士として初となる優勝を果たした24日、出身地の朝霞市が沸いた。市役所で開かれたパブリックビューイングには学生時代の恩師らが集合。新型コロナの緊急事態宣言が発令中で、ひとしおの喜びに酔いしれた。
参加者らは両手に持った黄色とオレンジのスティックバルーンを打ち鳴らし応援。中学生時代に園芸部に所属していた大栄翔が好きだったヒマワリ、出身高校・埼玉栄のスクールカラーにちなんだものだ。5秒ほどで相手の隠岐の海に土俵を割らせると、会場から「よし!」「よくやった」。感染防止のため控えめの声だったが、笑顔の輪が広がった。
小学生時代の大栄翔に相撲を教えた市相撲連盟の高橋昭二郎代表顧問(93)は「体格が大きい方ではなかったが真面目にこつこつ練習するタイプ。地道な努力が、ようやく報われた」と感無量の様子。昨年秋場所後の右肘手術に触れ「よく乗り越えた」とたたえた。
朝霞第一中の恩師、長堀善光さん(70)は「埼玉の誇りだ。緊急事態宣言が続く中、地元に明るい話題を届けてくれた」。教え子に感心しきりだった。