五輪会場にカキ大繁殖、1億4千万円投じ14トン除去 都の担当者「想定外」

 東京五輪・パラリンピックのボート、カヌー会場「海の森水上競技場」(江東区)で、波を抑える消波装置にカキが大量に付着することが分かり、悩みの種になっている。重みで装置が沈み、東京都は20年9月までに約1億4千万円を投じて約14トンのカキを除去。都の担当者は「全く想定していなかった」と解決策の検討を余儀なくされている。

 消波装置は直径約60センチ、長さ約12メートルの円筒形で東京湾にある人工島間の水路を活用したコースには約470本が浮かび、波の高さを約7割抑える役割を果たす。調査では海水の塩分濃度や植物プランクトンがカキの成育に適していたとみられることが判明。都五輪・パラリンピック準備局の佐竹禎司施設整備担当課長は「類似の装置が、同じ海水のボートレース場(競艇場)で問題なく使用されているのに…」と頭を抱える。

 都の後利用計画で年間約1億6千万円の赤字が想定される中、カキの繁殖を抑えなければ想定外の費用がかさむ可能性がある。佐竹担当課長は「都民の納得が得られるような対策を見つけたい」と話した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス