バッハ会長 五輪開催は「無責任ではない」 日本の否定的世論に「理解」も「辛抱を」
国際オリンピック委員会(IOC)は27日、オンラインで理事会を開催し、終了後、トーマス・バッハ会長が会見した。
新型コロナウイルスの影響で今夏の開催が不透明な状況となっている東京五輪・パラリンピックについて、「完全にコミットしている」と改めて開催を強調。中止や再延期論について「これらの憶測はアスリートを傷つけている」と糾弾し、「私たちは7月23日に開幕することに焦点を合わせている。どのように大会を開催するかについて取り組んでいる」と、語った。
今冬に行われた7000のスポーツイベントで、大きなクラスターが発生していないことに触れ、五輪開催への自信を語った。ただ、観客については「誰もがフルキャパシティーのスタジアムと観客を望んでいるが、これは私からは言えない。安全に開催するために何でもする」と、明言を避けた。
各世論調査で再延期、中止を合わせて80%と今夏の開催に否定的な日本国内の世論については「封鎖状態の中で家族や友人に会えない状況で、五輪に懸念を抱くことは理解できる」と理解を示した上で「我々はその状況を超えた視点でみている」とし、「すべての人に辛抱と理解を求めなければならない」と、呼びかけた。
コロナ禍の大会開催は無責任では?という質問もとんだが「無責任ではない。大会が安全じゃなければ、行わない」と、話した。