IOCバッハ会長が今夏五輪開催に自信 森会長は無観客も選択肢「想定はしている」

 国際オリンピック委員会(IOC)は27日、オンラインで理事会を開き、トーマス・バッハ会長(67)は記者会見でコロナ禍で今夏の開催が不透明な状況となっている東京五輪・パラリンピックについて、中止や再延期論について「臆測がアスリートを傷つけている」と糾弾し、「完全にコミットしている」とあらためて今夏の開催を強調した。一方で日本の国民らすべての関係者に「辛抱と理解」を求めた。大会組織委の森喜朗会長(83)とも会談し、2月にIOC、組織委、都、政府の四者トップ会談を開催することを決めた。

 逆風が吹きすさぶ中でも、IOCのトップは今夏の開催に自信をみなぎらせた。

 会見で「コロナ禍での開催は無責任では?」との質問も出たが「明らかに無責任ではない。大会が安全でなければ行わない」と説明。今冬の7000のスポーツイベントでクラスターは発生せず、陽性率はわずか0・18%だったことを強調し、手応えをにじませた。

 世論調査で再延期、中止を合わせて80%と開催に否定的な日本の世論については「現状で懸念を抱くことは理解できる」とした上で「われわれは状況を超えた視点でみている。すべての人に辛抱と理解を求めたい」とし、何度も「辛抱」という単語を出して呼びかけた。

 その後、組織委の森会長と電話会談し、ここでも今夏の開催を確認。2月に橋本五輪相、小池都知事を加えた四者会談を行うことで合意した。

 多くの人に辛抱を求め、開催へ突き進む東京大会。森会長はこの日「したくはないが、想定はしている」と、無観客開催についても選択肢にあることを明かした。そして、大会の最優先事項である「安心安全」の基準を問われ言った。「基準があるかないかといえば、ない」-。

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