フィギュア世界選手権開催へ 羽生結弦ら出場予定も伊東委員長「選手の安全が一番」
国際スケート連盟(ISU)は29日、2022年北京五輪の出場枠が懸かった3月のフィギュアスケート世界選手権(ストックホルム)を予定通り開催する方針であると発表した。28日の理事会で確認された。日本スケート連盟の伊東秀仁フィギュア委員長(59)は名古屋市内で取材に応じ「情報は入っている。選手の安全が一番なので」と強調した。
最終的にはスウェーデン保健当局が開催可否を判断する見通しだが、外部との接触を断つ「バブル」の環境を整え、選手やコーチら最小限しか入国が許されない方針という。日本勢は男子の羽生結弦(ANA)や女子の紀平梨花(トヨタ自動車)らが出場を予定している。
日本連盟内でもスピードスケートやショートトラックは国際大会への日本選手派遣を中止しているが、両者とも五輪の枠取りが懸かるのは来年度の大会。フィギュアスケートは今大会で五輪枠が懸かるため「各国参加せざるを得ない」と説明した。現状不参加の場合、22年北京五輪は各1枠になるという。一方で、3月1日までのエントリー状況によっては枠取りについて理事会で再検討する可能性があるという。
とはいえ現在、欧州連合(EU)は日本からの渡航を原則禁止としている。伊東委員長は今後の情報を注視するとし「選手を安全に試合に出させ、最高のパフォーマンスを発揮させてあげるのが仕事。対策を練っていく」と話した。