一山麻緒、周回コースで約15年ぶり日本新だ!男子ペースメーカーを追いゴール目指す
大阪国際女子マラソン(31日・長居公園)に出場する東京五輪代表の一山麻緒(23)=ワコール=ら有力選手が29日、大阪市内で記者会見を行った。一山は2005年に野口みずきが樹立した2時間19分12秒の日本記録更新を目標に掲げた。今大会は新型コロナウイルス感染拡大を受け、長居公園内を約15周(1周2・8キロ)する周回コースで実施される。
約15年4カ月の間止まっている日本女子マラソン界の時計を一山の“足”で動かしにいく。05年に野口みずきが出した日本記録の2時間19分12秒切りへ。20年3月に日本歴代4位となる2時間20分29秒の自己ベストを記録するなど勢いに乗る一山は「あさってのレースで(2時間)19分12(秒)の記録を出した瞬間が待っていたら一番うれしい。それが一番、今の楽しみ」と自信を見せた。
今大会は新型コロナウイルス感染拡大を受け、大会史上初の周回コースで実施。一山は「始めは『ええっ、周回かあ』と思った」が、周に換算するとゴールまで約15周となり「『15周で42キロ終わりか』と思ったらちょっと気が楽になった」と笑った。
周回コースとなれば同じ景色の中を走ることになるが、「本番はたぶん景色を見ていなくて、ペースメーカーさんの背中を見ていると思う」。国内女子マラソンでは初となる、川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)ら男子のペースメーカーが起用される今大会。川内らの背を追い、一心不乱にゴールを目指す。
28日にはコースを1周散歩したという一山。「フラットでアップダウンも全然なくて、すごく走りやすいだろうなというのが第一印象」と不安は一切ない。「日本記録だけを目指して今までやってきている。11周目、12周目まで心にゆとりを持って走ることができたら、残りはまた元気が出ると思う」。コロナ禍による異例だらけのレースでも、変わらぬ走りで名を刻みにいく。