竹田氏聴取「限定的で欠陥多い」 東京五輪招致疑惑で仏当局、捜査継続
2020年東京五輪招致を巡る贈収賄疑惑に関し、フランス当局の予審判事が18年12月にパリで日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和前会長(73)に事情聴取した内容の大枠が30日、関係者への取材で分かった。前年に国際捜査共助に基づき行った東京地検特捜部による竹田氏ら招致関係者の聴取について、判事は「限定的で欠陥が多い」と指摘した。捜査は継続しており、立件可否の判断が注目される。
招致委員会理事長だった竹田氏に対するフランス判事による聴取内容が判明するのは初めて。フランスの刑法では民間人同士を対象にした贈収賄規定があるが日本の刑法にはなく、判事は東京地検の捜査協力が「任意」にとどまったとし「必要とした全ての証人の聴取や書類の押収はなかった」と指摘した。
竹田氏は共同通信の取材に顧問弁護士を通じ「フランス判事の聴取に答えた通り、私は潔白です」とコメントした。