一山麻緒 優勝後ペースメーカー川内に感謝 川内は「私もまだまだ頑張らないと」

両手を広げてゴールテープを切る一山麻緒(撮影・高部洋祐)
優勝し、ワコール・永山忠幸監督(左)に支えられる一山麻緒=長居公園周回路(撮影・高部洋祐)
2周目、力走する前田穂南(左)と一山麻緒(右)。手前はペースメーカーの川内優輝(撮影・高部洋祐)
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 「大阪国際女子マラソン」(31日、長居公園)

 東京五輪代表の一山麻緒(23)=ワコールが2時間21分11秒で初優勝を果たした。レース終了から数分後には、一山がペースメーカーの1人を務めた川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)に頭を下げてお礼する様子が見られた。川内も笑顔でおじぎをして応じていた。

 川内と岩田勇治(三菱重工)の2人が先導する形で、日本記録を目指して苦しい走りになる一山に対してコース取りや路面状況を伝えた。2人は競技場に入る直前まで進路を指で示して激励するなど、一山を支え続けていた。

 場内インタビューでは「このような開催も難しい中で、選手のためにこの大会を予定通りに開催してくださって、本当にこの大会で日本記録っていうのを本当は出したかったんですけど、私の力不足で達成できなくて、楽しみにしていた方には申し訳ないんですけど、開催してくれてありがとうございました」と周囲に感謝。一方で「うーん。やっぱり今日は日本記録っていう。それだけのために練習をやってきたので、今は悔しいですね」と吐露した。

 力走で選手を支えた川内は「一山選手が粘ってくれて、最後はペースを戻してくるような走りをしてくれた。ペースメーカーとしては日本記録にはならなかったが、良かったなと思います」と大会事務局を通じてコメントを出した。

 「私もまだまだ頑張らないといけないと思う」と刺激を受けた様子で、「最近は苦しくなるとガクッと落ちたりするレースが多かった。苦しくなった時に粘るという心の強さが必要だなと。貴重な体験をさせてもらいました」と奮起を誓っていた。

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