綱とりに挑んだ初場所を左足首負傷で途中休場した大関貴景勝（２４）＝常盤山＝が２日、都内の部屋で基礎運動を行い調整した。稽古後、電話取材に応じ、患部の状態に関し「まだ万全じゃないですけど、基礎をできる範囲でやっていきたい」と話した。

　初の綱とりははね返され、一転、春場所（３月１４日初日、東京・両国国技館）はかど番となる。「弱いから負けるんです。強ければ勝つし。まだまだもっと強くならないといけないということです。実力があったら勝つし、負けるということは実力が足りないということなんで。また一生懸命頑張って、来場所しっかりやっていきたいなと思います」、現状を受け止め、雪辱を期した。

　初場所は初日から４連敗。３日目、北勝富士戦（八角）で左足首を痛めた。その後、９日目まで出場したが、状態が悪化し１０日目から離脱した。「悪循環になってしまうので」と無念の決断だった。　四股を踏んだ時など、まだ痛みが残る。「段階を踏んでいかないといけないので、しっかり来場所までに準備していって、万全の状態でやらないといけないので、しっかり焦らずにゆっくり状態を上げていきたいですね」と、リハビリと鍛錬を地道に続ける。

　３月場所が地元兵庫県に近い大阪から東京開催に変更が決まった。２年前、春場所で大関昇進を決めるなど、大阪は相撲人生でも転機となってきた。

　「ご当地なので、応援していただける方も多いし、いい節目になっている場所でもあったから残念ですけどね。まあ、でも土俵に上がったら大阪場所も東京も関係ないので一生懸命、頑張りたいと思います」と、意気込んだ。