東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言が物議を醸している中、４日にＴＢＳ系で放送された「ひるおび！」では、２人のオリンピアンが森会長の発言に言及した。

　五輪３連覇を達成した柔道男子の野村忠宏氏は、森会長とは「何度かお食事もさせて頂きまして、人間性自体は知っている。お食事して喋ったら、温かいし、思いやりもあって気遣いの方」と、温かいという人柄を紹介。

　その上で「（そんな人が）なぜこういう大事な時に、こういう発言をされたのか。残念に思います」とコメント。五輪では３つの基本コンセプトがあるといい「多様性と調和の重要性が言われている。障がいとか宗教、性別、政治、そういうものを超えて共生社会をどう作るかが大切にされている中で、コンセプトを大事にしない発言は正直許されるべきではない」と語った。

　バルセロナ五輪銀メダリストの溝口紀子氏も「無意識に差別が、自分でも気づかないうちにはびこっている」と切り出し、「女性は会議が長い」と発言したこと以上に「女性は競争意識が強い」と発言したことに注目。「女は黙っとけとも取れるし、会議で女性が手を揚げるのは、競争意識ではなく、問題意識が高い」と訴え「競争意識と捉えているのが、敵対心、警戒心を持っていると見えた」との思いを語っていた。