東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長（８３）が４日、都内で会見した。前日３日に日本オリンピック委員会（ＪＯＣ）の評議員会で「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」などと発言したことを謝罪、撤回した。辞任は否定した。

　「オリンピック・パラリンピックの精神に反する不適切な表現であったと認識しています。深く反省しております。発言は撤回をしたい」と述べた。

　一方で、会見で「女性が多いと会議が長くなる」旨の意見を「そういうふうに聞いておるんです」と述べた。

　森氏は「去年から一連のガバナンスに基づいて各協会や連盟は人事にみなさん苦労しておられたようです。私は昔は全体を統括する今のスポーツ協会の会長をしておりましたから、団体の皆さんと親しくしております。皆さんいろいろ相談にも来られます。そういう時に、なかなか大変なんですということでした。特に山下さんの時はＪＯＣの理事会の理事をかなり削って女性の枠を増やさないといけないということで大変苦労したという話をしておられて、理事の中でも反対があったり大変だったのを、何とかここまでこぎつけましたという苦労話を聞いた」と述べた。

　取材側から「各競技団体から、女性が多いと会が長いという話があがっている、そういう話を聞いたということか」と聞かれると「そういう話はよく聞きます」と返した。

　どういう団体かと聞かれると「それは言えませんね」。

　根拠はあるのかと聞かれると「さあ、ぼくはそういうこと言う人は、どういう根拠でおっしゃったか分かりませんけど」と述べた。