為末氏「森会長の処遇検討を」女性蔑視発言に見解示す
陸上男子400メートル障害の世界選手権銅メダリストで、00年シドニーから五輪に3大会連続で出場した為末大氏(42)が8日、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長による女性蔑視発言に関し、自身の公式サイトで「私はいかなる性差別にも反対します。そして、理事会での森会長の処遇の検討を求めます」と意見を表明した。
広島県の聖火ランナーも務める為末氏は「沈黙は賛同である」という指摘を受け、自分が明確な意見を表明していないことを反省したという。東京大会のコンセプトである「多様性と調和」には「ジェンダーギャップで大きな課題があると言われている日本が覚悟を持って発するべきメッセージと感じた」と説明した。
日本のスポーツ界の現状について「多くの利害調整や重鎮への忖度(そんたく)が行われ、裏のすり合わせで着地点が決まる」と指摘。「私たちはこの機会に本気でこの課題に向き合い、誰もがオープンに議論に参加でき、きちんと現実を変えていける社会をつくるべきではないでしょうか」などと訴えた。