JOC評議委員の松田丈志氏、森会長発言時の様子語る「耳そばだて聞く状況では…」

 JOC評議委員で競泳元日本代表の松田丈志氏が10日、日本テレビ系「スッキリ」で、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言をしたときの詳細を明かした。

 松田氏は、森会長が「女性がいる会議は時間がかかる」という趣旨の発言を行ったJOC評議委員会に、評議委員としてオンラインで参加していた。

 今回の森会長発言について、感想を聞かれると「発言自体は不適切と思った。ただその後、謝罪、撤回もしている中で、これ以上発言に対して糾弾していくのはあまり意味がないのかなと思っている」とコメント。コロナ禍の逆風が吹く中、さらに森会長発言で逆風が強まったことには「この状況を森さん、組織委員会がどう見て判断するのかってところになってくる」と語った。

 問題の発言については「JOCの評議委員会なんで、組織委員会の長である森さんが発言する必要は特になかった」といい、「JOC(会長)の山下さんの配慮なのか、JOCの配慮なのか分かりませんが、コロナ禍でオリンピックをやるという難しいものに直面、一致団結して頑張っていこうという意を示す上で、あの場で森さんにマイクを振って、森さん一言という流れだった」と説明。

 加藤浩次から問題発言が出たときの評議委員会の反応を聞かれると、「オンラインなのでちょっと音声も悪かったし、聞き取りづらいのもあった」とした上で「山下会長も言っていたが、評議のアジェンダ自体は50分で終わった。そこで今日の評議員としてのやるべき事は終わった」と語り「そこから森さんがマイクで40分話された。オンラインで聞き取りづらい中で40分、耳をそばだてて一言一句聞く状況ではなかった」と説明。

 だが森会長の映像はメディアにも公開されていた中での発言だったことから「その意識は森さん自身もありましたから、その中でこういう言葉が出たのは不適切」との思いも述べた。

 組織委員会内部や周囲から森会長がいなければ五輪は開催できないという声が上がっていることに、本当に森会長がいなければ五輪はできないのか?という質問も飛んだが、松田氏は「出来ると思うし、出来て欲しい」とコメント。

 松田氏自身は、森会長のスポーツに対する熱意を現場で感じていたというが「ただ国際的な舞台でスポンサー交渉、海外での交渉は見てないので、そこでどれだけ影響力があったか分からないが、森さんがいないと(オリパラが)出来ないなら、日本のスポーツ界、人材不足すぎるだろうととらえていて。それは僕自身の課題でもある」と語った。

 また、森会長に対し、周囲が辞任を止めているという報道についても、「問題なんだが、森さんがいないとどうにもならないと思っている人が周りにいっぱいいらっしゃるから」とも語り「でもそんなガバナンスが効いてない状態じゃダメだと思う」とも語っていた。

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