組織委 森発言で12日に合同懇談会開催を発表「忌憚のない意見を賜る」

 東京五輪・パラリンピック組織委員会は10日、森喜朗会長(83)が「女性がたくさん入る理事会は時間が掛かる」などと女性蔑視ともとれる発言をした問題を受け、12日午後に評議員、理事、監事を集めた合同懇談会を開催すると発表した。「今回の発言と今後の男女共同参画に関する組織委員会の取り組みについて、忌憚のないご意見を賜るべく、評議員会、理事会の合同懇談会を開催します」とし、進退については触れていない。

 森会長は3日のJOC評議員会で“女性蔑視”発言を行い、翌4日に謝罪し、撤回した。ただ、辞任は否定し、「皆さんが邪魔だって言われれば、老害が粗大ごみになったのかもしれませんから、そしたら掃いてもらえばいいんじゃないですか」と話し、報道陣に「面白おかしくしたいから聞いてるんだろう」など不機嫌な態度をみせ、国内外、スポンサーなどから「辞任論」も巻き起こるなど、さらなる批判を浴びている。

 国際オリンピック委員会(IOC)は9日、オリンピックにおける男女平等に関する声明を発表した。森会長の発言について「森会長の最近の発言は絶対に不適切であり、IOCのコミットメントと五輪アジェンダ2020の改革に矛盾している」と、苦言を呈した。IOCは森会長が発言を謝罪し、撤回した4日の会見後に「問題は終了した」と、声明を出していたが、国内、海外からの批判は収まらず、態度を一転させた。

 組織委は8日に3日の森会長の発言以降の5日間で大会ボランティア8万人のうち0・5%にあたる約390人が辞退したと発表した。同様に聖火ランナー2人も辞退した。また、組織委のコールセンターには5日間で約4550件(電話350件、メール4200件)の抗議があったと発表している。

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