東京五輪・パラリンピック組織委員会は１７日、都内のホテルで“女性蔑視発言”の引責で辞任を表明した森喜朗会長（８３）の後任候補を選出する検討委員会（御手洗冨士夫委員長）第２回会合を開催し、候補者を橋本聖子五輪相（５６）で一本化した。橋本氏が就任要請を受諾すれば、１８日にも理事会を開催し、新会長に決定する一方で、交渉が難航する可能性も秘める。

　検討委は１７日に後任についての選考基準を決定。５つの観点を取りまとめ、１・五輪、パラリンピック、スポーツに対する深い造詣があること、２・ジェンダーイコーリティ、ダイバーシティ、インクルージョンなどオリンピック憲章や東京大会の理念を実現し、それを将来にレガシーとしてつなげていくことができる人、３・国際的な活動経験があり、国際的な知名度や国際感覚があること、４・東京大会のこれまでの経緯や準備状況について理解していること、５・組織運営能力や多様な関係者の調和を図る調整力を備えていることを資質として求めた。

　この日は１時間半の会合を行い、橋本氏に一本化した。関係者によれば、背後にはＩＯＣや官邸サイドの強い意向もあるという。

　ただ、橋本氏は、森氏辞任以降、後任候補に名前が挙がると海外メディアから過去のセクハラ騒動が指摘され、態度を硬化。就任に難色を示してきたとされており、交渉が難航する可能性もある。

　組織委は１８日に第３回検討委を開催すると発表した。