山下泰裕氏「私に見識も力量もない」森会長後任に一時浮上も消極的だった

 日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(63)が18日、東京五輪・パラリンピック組織委員会の理事会に出席後、都内で取材に応じた。女性蔑視発言で組織委の会長を辞任した森喜朗氏(83)の後任として橋本聖子五輪相(56)の就任が決定したことを受け、「最適の方が選ばれたと思う」と語った。

 山下氏は、組織委が設置した候補者検討委員会の一員として後任選定にあたった。その過程で一時は山下氏も後任候補として名前が挙がったが、森前会長の果たした重責を振り返り、後ろ向きな心境だったという。

 「森会長が肺がんを患いながら、週3回透析をしながら、さまざまなたくさんの難しい決断(をしていた)。身を削ってやられている姿を見て、とても私には一つ一つ決断をしていくだけの見識も力量もないと思っていた」といい、「私の名前が挙がる度に、組織委の会長はそんなに簡単なことではないと。柔道の世界、スポーツの世界、教育の世界だけで生きた人間に務まるような仕事ではないという思いでいた。そんな役割が俺に果たせるのか…という思いがあった」と消極的だったことを明かした。

 最終的には、アスリート出身者らの意見を中心に、橋本会長を推挙することでまとまったという。山下氏は「大変重い決断をされて、かなりの覚悟と勇気を持ってこの職を受けていただいた。個人的に感謝の気持ちでいっぱい」と語った。

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