橋本氏の新会長就任 議論わずか2時間40分“出来レース”指摘に「人物本位」強調
東京五輪・パラリンピック組織委員会は18日、都内で2度の理事会、評議員会を開催し、“女性蔑視発言”の引責で辞任した森喜朗前会長(83)の後任として、自転車とスピードスケートで夏冬合わせて日本女子最多7度の五輪出場を誇る橋本聖子氏(56)を新会長に選出した。
後任候補の選定を行った候補者検討委員会の御手洗冨士夫座長(85)が会見し、選考概要を説明した。
透明性の確保が求められる中、検討委は16日に約1時間10分で選考基準を定め、17日に約1時間半で橋本氏への一本化を決定。合わせてわずか2時間40分の議論で、後任候補を決めたことになる。“出来レース”との指摘もあるが、御手洗座長は「大幅に時間をオーバーし議論した。女性が前提ではない。人物本位」と強調した。
検討委員8人から名前が挙げられたのは合計9人の候補者。複数記名可の状況で、御手洗座長を除く7人のうち6人が橋本氏の名前を挙げたという。
その他の候補の公表はせず「名前を出すと、橋本さんに対して、マイナス点があったということになる。これは人権問題」と説明した。
また、御手洗座長は橋本氏の選出にあたって、14年のソチ冬季五輪後における高橋大輔へのキス強要騒動については「議論はなかった」と明らかにした。