池江 復帰後初の“本命”バタフライで不安語る「自信をなくしかけそうに」「こんなにきつかったっけ」
「競泳・東京都オープン」(20日、東京辰巳国際水泳場)
女子100メートルバタフライ決勝が行われ、白血病からの完全復活を目指す池江璃花子(20)=ルネサンス=は59秒44で3位だった。予選は1分00秒06で、ともに日本選手権の標準記録を切るタイムだった。日本選手権でどの種目に出るかについては、「これからコーチと決めていく」としたが、バタフライでの現状を不安視する発言もあった。
予選を全体2位で通過した池江は、決勝最初の50メートルは3番手の27秒75で入り、59秒44でフィニッシュした。予選の1分00秒06より、およそ0秒6縮めた。
ただ、レース後は「こんなに100のバタフライってきつかったっけって(思った)」と感想を語った。「まだちょっと(バタフライに挑むのは)早かったかなと思った。体力的にも2本泳ぐのはハードだったし、目標が59秒3だったので、届かず終わってしまった」と振り返った。
バタフライはリオ五輪で5位入賞している“本命”の種目。それだけに、日本選手権に向けては「出る種目が決まっていなくて、これからコーチと決めていく」としつつも、「若干、今日のレースで自信をなくしかけそうになった」との言葉もあった。「これからの練習でどうにかできるのか、次回にするか、検討して決めていきたい」と語った。
100メートルバタフライの日本記録は自身が持つ56秒08。その数字を目にした池江は「あれが自分のタイムかって思うと、ちょっと考えられない。あんなタイムで泳いでいたのかって、不思議な気持ちにもなった」と心境を語った。
池江は昨年8月に実戦復帰。これまで自由形のみに出場しており、50、100メートルは東京五輪代表選考会を兼ねた4月の日本選手権の参加標準記録を突破している。今月7日のジャパンオープンでは、50メートル自由形で24秒91の復帰後最速記録をマークした。
優勝は牧野紘子(東京ドーム)で58秒63、2位は木津喜一花(三菱養和SS)で、59秒35。なお、東京五輪代表選考会を兼ねた日本選手権の標準記録は1分00秒29。