小林陵侑V18でレジェンド葛西抜いた 今季2勝目で日本男子単独最多星
「ノルディックスキー・ジャンプ男子W杯」(19日、ルシュノブ)
小林陵侑(24)=土屋ホーム=が1回目に94メートル、2回目に最長不倒の98・5メートルを飛び、合計257・9点で今季2勝目を挙げた。ジャンプの日本男子で単独最多となる通算18勝目。小林陵は13日の第20戦で優勝し、48歳の葛西紀明(土屋ホーム)と17勝で並んでいた。中村直幹(東海大札幌ク)は26位、佐藤幸椰は33位、佐藤慧一(ともに雪印メグミルク)は36位だった。
距離換算で約2メートル差を追う2回目。小林陵が「完璧なジャンプ」(作山コーチ)を繰り出した。高い飛行曲線を描いてヒルサイズの1・5メートル先に着地。「飛び出しまでの感覚がすごく良くなってきている」と自賛した。この大飛躍で、葛西の記録を抜く18勝目を呼び込み「うれしかった」と率直に喜びを口にした。
移動のトラブルで現地入りは本戦前日の早朝だった。しかし試合では運が向いた。風が舞う中、2回ともまずまずの好条件に当たった。全選手が飛び終わった時点で2位だったが、表彰式の前にトップだった選手のスーツの規定違反が判明し、繰り上がった。
「好きではない」というノーマルヒルを制し、ここ3戦で2勝と上昇気流に乗った感がある。まだまだ改善の余地を感じているという一昨季の個人総合王者は次に、まだ頂点に立っていない世界選手権に臨む。