藤井菜々子が初V 岡田7連覇阻止「今まで勝てたことがない。素直にうれしい」
「競歩・日本選手権20キロ」(21日、神戸市六甲アイランド甲南大周辺コース)
女子は東京五輪代表2人の争いとなり、藤井菜々子(21)=エディオン=が1時間30分45秒で初優勝を飾った。7連覇を目指した岡田久美子(ビックカメラ)は2位だった。
21歳のホープが、絶対女王を置き去りにした。15キロ過ぎ、岡田の背後につけていた藤井が、初めて先頭に躍り出た。1キロで20秒以上ペースを上げ、最後は1分6秒の大差をつけての初優勝。東京五輪代表対決を制し、日本記録保持者の7連覇を阻止した。
「今まで勝てたことがない。素直にうれしい」。2019年、世界選手権(ドーハ)に初めて出場した。7位入賞を果たしたものの、岡田は1つ前の6位でゴール。目標にしている先輩の背中ばかりを追いかけてきた。
北九州市立高で競歩を始め、東京五輪の活躍などが期待される日本陸連のダイヤモンドアスリートにも選ばれた逸材だ。「国際大会でもメダルの常連者になれるような選手になりたい」。日本女子競歩界の原石は、5カ月後も輝きを放つ。