白鵬が若隆景と30番とり全勝 新型コロナからの回復アピール 大技・呼び戻しも披露

若隆景(左)の腕を抱える白鵬(代表撮影)
若隆景を攻める白鵬(右)=代表撮影
合同稽古に合流した白鵬(代表撮影)
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 年明けに新型コロナウイルスに感染し、初場所を全休した横綱白鵬(35)=宮城野=が24日、東京・両国国技館内の相撲教習所での合同稽古に合流し、幕内若隆景(26)=荒汐=と三番稽古(同じ相手と続けて何番も取る)を行い、30番取って全勝と、圧巻だった。

 合同稽古も残り2日となり、主役が登場。伸び盛りの若武者を指名し、いきなり全開だった。右四つからの寄り、投げ、厳しい突き押し。初代若乃花が得意とした大技、呼び戻しもさく裂させた。

 「(若隆景とは)2、3年前、九州場所で手合わせ、1つ、2つあったような気がしますけど。まあこういった若手、確実に力を付けてますから。どういうもんかなというね」と、余裕の腕試し。

 20番の予定が乗り乗りで「気づいたら20番だった」とあっという間。「じゃあもうちょっと10番、というそういう思いでやりましたけど。まあ温まったから」と、体も好調な様子だった。

 関取と稽古するのは昨年12月の合同稽古以来。「受け身の攻めの、そして立ち合いの踏み込み、まあ離れたときの間というのかな、突き押しからの押し、というの、そういったものを意識しながら、と言う感じかな。まあ一つ、呼び戻しあったけどね。成功してるでしょ。もう1回、ビデオチェックしてみて」と、口も滑らかだ。

 悪夢の感染から、ここまで長かった。初場所前、1月3日の稽古では「7、8、9番あたりで息が上がって、とてもじゃないけど相撲を取る状態じゃなかった」と言う。

 同5日に感染が発覚。10日近く入院で体力も落ちた。「コロナって怖いもの。もう嫌ですね。(スタミナ面は)戻ったかな、という感じがしますけどね。10日近く1人(入院)というのは初めてかもしれませんね」と、振り返った。

 春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)前、3月11日には36歳になる。通常の大阪でなく東京で初めて経験する春場所。2011年5月の技量審査場所、コロナ禍で史上初の無観客開催となった昨年春場所など、異例の場所で優勝を果たし存在感を示してきた。

 昨年11月場所後に横綱審議委員会から横綱鶴竜(陸奥)とともに史上初の「注意」決議を受けた。進退の懸かる場所となるが、再起へ心身とも充実。「もう春連覇を目指していますよ。東京で春場所は初めてですからね。初めてということは好きですから、とか言って」と、自信をあふれさせた。

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