川内8年ぶり自己ベスト2時間7分台 厚底シューズで10年前からの目標達成
「びわ湖毎日マラソン」(28日、大津市皇子山陸上競技場発着)
日本男子マラソン初の2時間4分台に突入する2時間4分56秒の日本記録を樹立した鈴木健吾(25)=富士通=に続くように、2位の土方英和(23)=ホンダ、3位の細谷恭平(25)=黒崎播磨=ら5人が日本歴代10位に名を連ねた。2時間10分以内は42人。日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(64)は、コンディションが良かったことや、新型コロナウイルスの影響による大会延期に伴い、今大会に選手が集結したことなどを要因に挙げた。
33歳のベテランも記録ラッシュの輪に加わった。川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)が2時間7分27秒で10位となり、13年のソウル国際で出した自己ベストを8年ぶりに47秒更新。通算109回目のマラソンで、初めて2時間7分台に足を踏み入れた。
「10年前から思い続けていた目標の2時間7分台を出せて本当にうれしい。努力が報われた」。2011年の東京で初めて2時間8分台(2時間8分37秒)をマーク。5回目のびわ湖は序盤から第2集団の前方に陣取りマイペースを貫いた。
好記録の要因の一つとして厚底シューズに変えたことを打ち明けた。「『薄底で過去の自分を超える』とか、悠長なことを言っている場合じゃないと思って」。ランナーの侑子夫人(35)らが厚底で調子を戻している現状に、ここ2カ月は厚底を試したという。
距離を踏んだ練習もこなせ「『自己ベストが出なかったらどうすればいいんだ?』というぐらい、この1カ月は調子が良かった」と分析。2時間6分台も視野に入ってくるほど足取りは軽やかだった。