錦織2季ぶり8強 手応えが「確信になった」「タフな試合も勝ち切れたのは大きい」
「男子テニス・ABN・AMROワールド」(3日、ロッテルダム)
シングルス2回戦で世界ランク45位の錦織圭(31)=日清食品=が世界23位のアレックス・デミノー(オーストラリア)に6-3、2-6、7-5で勝ち、2019年7月のウィンブルドン選手権以来、約1年8カ月ぶりにツアー大会で8強入りを決めた。準々決勝ではドゥシャン・ラヨビッチ(セルビア)-ボルナ・チョリッチ(クロアチア)の勝者と対戦する。
2時間14分の熱戦で、初戦に続き実力のある若手を退けた。錦織は今季初勝利だった1回戦でつかんだ手応えが「確信的な感じになった。タフな試合も勝ち切れたのは大きいステップ」と自信に満ちた表情で言い切った。
驚異的な守備力を誇るデミノーには、ドロップショットも左右への揺さぶりも簡単には通じない。そんな相手に対し、際どいコースへ強い球を粘り強く打った。鋭いフォアハンドが確かな復調を印象付け「プレーで、これが駄目というのはなくなった」と、本来の姿を取り戻した。
右肘手術に新型コロナ感染、右肩の故障。1年以上迷い込んだトンネルの先に光が見えた。精神面のコントロールが向上すれば「(世界ランクで)トップ10に入れると思う」。完全復活は近い。