春場所は前相撲なし「今場所は行いません」と芝田山広報部長

 「大相撲春場所」(14日初日、両国国技館)

 日本相撲協会は5日、新型コロナウイルスの影響で春場所の前相撲を中止とすることを発表した。芝田山広報部長(元横綱大乃国)が電話取材で「前相撲は今場所は行いません」と明かした。

 今場所前は35人の新弟子が体格検査をクリア。内臓検査に合格後、通常なら2日目以降に前相撲を取るが、感染リスクから回避。同部長は「卒業シーズンとコロナが重なって、卒業式に(地元に)帰って、またこっちに来るとなると、万が一、感染してしまうと、部屋に持ち込んでしまうことになる」と、中止理由を説明した。

 昨年秋場所では新弟子1人で興行ビザ取得前だったこともあり、前相撲が行われなかった。ただ例年、大阪開催の3月の春場所は学校卒業と重なり、新弟子が年6場所の中で最も多い。1992年のは151人が新弟子検査を受検した。「就職場所」とも呼ばれる春場所で前相撲が中止となるのは、極めて異例だ。

 通常、前相撲の勝敗が翌場所の序ノ口の番付に反映される。今回は審判部で調整し、5月の夏場所の序ノ口番付を作る。新序出世披露は夏場所で行う。

 また、同部長は先場所同様、900人規模の全協会員が場所前にPCR検査を受検することを発表した。7日に行司、呼び出しら、10日に親方、力士が検体を提出する。

 「そのつど翌日には検査結果が出てくるので執行部で会議して相談する予定。陽性者が出なければ問題ない。そういう風にして見極めていく」と同部長。

 先場所前は九重、友綱部屋で陽性者が判明し、最終的に力士65人が全休した。今回も陽性者が出る可能性もあり、感染症の専門家の意見を聞き、判断していく。

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