卓球の24年パリ五輪代表は選考会重視も 世界ランク“固定化”懸念で基準変更へ

 日本卓球協会は6日、理事会を開催し、2024年パリ五輪の日本代表の選考基準について、従来の世界ランキング重視から選考会も重視する基本方針に変更することを承認した。

 背景には、国際卓球連盟(ITTF)の世界ランキングのルール変更がある。今年からの新大会ワールドテーブルテニス(WTT)では、獲得ポイントの高い上位大会への出場資格が上位選手に限られるため、下位選手の浮上機会が現在以上になくなることが予見される。

 従来は国際競争力の高い選手を選考するという方針の下、日本協会は世界ランクを重視してきた。例えば、東京五輪では世界ランクの日本勢上位2名をシングルス代表に選出し、団体戦代表1人はダブルスの相性なども考慮して強化本部推薦で選んだ。

 しかし、今後はランク上位の“固定化”が懸念されるだけに、従来のように世界ランクのみでの代表選考では公平性が損なわれる可能性が高い。そのため、日本協会としては、協会の裁量で選手を派遣できる世界選手権やアジア選手権での成績や、国内の代表選考会も重視する考え方を採用する方針だという。

 星野一朗専務理事は「従来(の国際大会)より圧倒的に(選手派遣の)自由度がない。参加したくても(できない)」と説明。東京五輪が1年延期となったが、24年パリ大会までも残り3年と迫っているだけに、選手の心の準備のためにも早めのアナウンスが求められる。「協会としては各選手権とプラスして、国内でやる選考会に重きを置いて選考していきますよと(いう方針を)早く選手に伝えないといけない」と語った。

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