女子78キロ超級の素根、久々実戦でV 試合勘変わらず4試合完勝

 「柔道・グランドスラム(GS)タシケント大会」(7日、ウズベキスタン)

 男女計5階級が行われ、東京五輪代表で女子78キロ超級の素根輝(20)が優勝した。一昨年11月以来の実戦で、初戦の2回戦から準決勝まで全て一本勝ち。決勝はベアトリス・ソウザ(ブラジル)を指導3による反則勝ちで下し、計4試合を完勝した。男子100キロ超級は影浦心(日本中央競馬会)が制覇。女子78キロ級の梅木真美(ALSOK)は4試合全て一本勝ちで優勝。男子は90キロ級を長沢憲大(パーク24)が制した。

 久しぶりの実戦を優勝で飾り、募る不安を吹き飛ばした。素根は4試合を完勝。決勝は頭一つ分以上大きいソウザに対し、組み手争いで優位に試合を進めて指導3を引き出した。試合勘や動きの鈍りは感じさせなかった。

 一昨年11月に柔道日本勢で東京五輪代表第1号に決定。その後に新型コロナの感染が広がり、困難が始まった。当時所属は岡山県の環太平洋大。東京への出稽古や国際大会の計画が頓挫したのは痛かった。

 環境の変化を求め、昨夏に大学を中退。母校の福岡・南筑高を拠点に稽古を重ねて迎えた今大会は「全部経験。しっかり乗り越えたい」と、強い心を結果で示した。20歳の世界女王は4月から日大に進学し、拠点は実業団の強豪パーク24に置く予定。新天地で夢の金メダルへとひた走る。

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