羽生結弦「滑るからには意味のあるものに」 コロナ禍の世界選手権へ 対チェンは「結果出てから考えればいい」
「フィギュアスケート・世界選手権」(24日開幕、ストックホルム)
22年北京五輪の出場枠を懸けて開催され、22日から公式練習が始まった。ソチ、平昌五輪王者で、4年ぶりの大会制覇を目指す羽生結弦(26)=ANA=は、オンラインで取材に応じ「現地に来て滑るからには、やっぱり何かしら意味のあるものにしたい」と意気込みを語った。
コロナ禍に見舞われた世界。昨年大会は感染拡大の影響で中止となり、今季もフィギュア界は大きな影響を受けた。ぜんそくを抱える羽生も、シーズン前半戦のGPシリーズを欠場するなど「葛藤」を抱えていた。
外部との接触を遮断した「バブル」の環境下とは言え、感染拡大が今もなお広がる中で開催される今大会。「出るまで自分自身、色々思うことはあったんですけど。現地に来て滑るからには、やっぱり何かしら意味のあるものにしたい」と話した。
また、出発直前に地震があり、搭乗予定だった飛行機を変更するなど、「ちょっと大変でした。練習プランとしてはちょっとずれているかなと思う」という。それでも「毎日ちょっとずつ感覚整えながら、体も整えながら、いい演技したいなって今は思っています」。
注目される、ネーサン・チェン(米国)との“直接対決”については「結果出てから考えればいいかな」と淡々。40点以上の差で敗れた19年12月のGPファイナル以来の顔合わせとなるが「そんなに今回、結果結果って感じがなくて。とにかく無事に。しっかり健康な状態でこの試合を終えられたらいいなと思っています」とした。
「何か僕なりの、この世の中に対してメッセージのあるものにもできたらなとは思いますけど。それよりもまずは、自分がしっかりと納得できる演技をすることが大前提」と羽生。「今の自分の体と会話しながら、整えながら、最終的には、そこまでたどり着いてこそ皆さんに何か伝わる演技だと思うので。今やるべきことをやっていきたい」と語った。