17歳の幕下・吉井、初の負け越し「また稽古します」中学横綱から角界入り
「大相撲春場所・10日目」(23日、両国国技館)
東幕下21枚目の17歳吉井(時津風)が豊翔(境川)に寄り切られ、4連敗でプロ初の負け越しを喫した。中学横綱に輝き角界入りし、昨年7月場所、16歳8カ月で幕下に昇進。貴乃花、稀勢の里(ともに元横綱)に続き、平成以降3人目の16歳での幕下だった。
序ノ口から連続勝ち越しは10場所でストップ。「背中に背負っていた荷物がおりた。負け越さない人はいない。いつか負け越すと思った」と受け止めた。重圧は「感じないようにしていた」と言うが、やはり「重荷」だった。初めて味わう負け越しに「悔しいですね」本音が漏れた。
自己最高位ではね返された。「やはり幕下20枚目になるとそう簡単にはいかない。今場所、自分の気が入っていないところがあった。また稽古します」と、切り替えた。
中川部屋に入門したが、師匠のパワハラ問題があり、時津風部屋に移籍。先場所後は先代時津風親方がガイドライン違反で退職。17歳にして2度の師匠交代を経験した影響に関しては「それは全然ない。勝ち越す、負け越すを人のせいにしたらダメ。自分の問題」と、言い切った。
5月の夏場所(5月9日初日、両国国技館)では初めて番付が下がる。「あと2番、勝てば落ち方が違う。立て直したい」と、意気込んだ。