八角理事長が引退の鶴竜をねぎらう「休場も多かったけどよく頑張った」
日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝)が24日、引退した横綱鶴鶴竜(35)=陸奥=をねぎらった。「最後まで何とか戻ろうと努力していたけど横綱という地位は…。この場所に出られなかったのが残念。体調整えて場所に挑むのが横綱の務め。それができなかったということ。(横綱在位41場所は)けがもいろいろあって休場も多かったけど、よく頑張った。まじめな横綱だった」と評価した。
先代師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)譲り、もろ差し、巻き替えなど技巧派だった。「若い時に細いとどうやって勝つか技術的に体が覚えている。大きいとがっぷりだけど、押っつけたり前みつ取って頭を付けたり、そういうのを覚えていったんじゃないかな。異国の地にきてよく頑張ったと思います」と、努力は誰もが認める。
年寄「鶴竜」を襲名。協会の発展、弟子の育成に力を尽くす。理事長は「今の状況についてよく勉強して、横綱と親方は違うから、よく勉強して良い力士を育ててほしいと思います」と期待した。
鶴竜の横綱昇進伝達式は2014年の春場所後で使者が理事長だった。当時、井筒部屋が部屋を構えた場所には別院と本院があり、会場に間違えてしまった。「間違えたというか、連絡不足だった。こっちはハイヤーに乗ったら行くもんだと思っていたから」と、懐かしい思い出を振り返っていた。