阿部一二三 1年2カ月ぶり国際大会で優勝 五輪代表決定後の初陣で足技に勝機
「柔道・グランドスラム(GS)アンタルヤ大会」(1日、トルコ)
男子66キロ級が行われ、東京五輪代表の阿部一二三(23)=パーク24=が昨年2月のGSデュッセルドルフ大会以来、1年2カ月ぶりの国際大会に臨み、5試合を勝ち抜いて優勝を果たした。決勝は世界ランク11位のガイテロマルティン(スペイン)を小内刈りによる延長技ありで仕留めた。
初戦の2回戦を指導3つによる反則で勝つと、3回戦はカザフスタン選手に袖釣り込み腰で一本勝ち。準々決勝は英国選手を珍しく大外刈りで下し、準決勝はアゼルバイジャン選手を大内刈りで撃破。得意の担ぎ技が最大級に警戒され膠着(こうちゃく)する場面もあったが、足技で勝機をものにした。
昨年12月の五輪代表決定戦では丸山城志郎(ミキハウス)との24分に及ぶ一騎打ちを制し、五輪切符を獲得。代表内定後、初の実戦に向けた出発前には「五輪に弾みや勢いをつけたい。五輪前に海外選手と組み合えるいい機会なのでいろんな部分をしっかり吸収できれば。落ち着いて状況を把握し、慌てず自分の柔道を貫きたい」と意気込みを語っていた。
五輪開幕が3カ月後に近づく中、有力なライバルは不在だったものの、金メダル候補としての実力を発揮した。