五輪代表の田中希実「気が緩んでいる」悩める心中を吐露
「陸上・東京陸協ミドルディスタンス・チャレンジ」(3日、駒沢陸上競技場)
女子3000メートルが行われ、8分41秒35の日本記録を持ち、5000メートルで東京五輪代表に決まっている田中希実(21)=豊田自動織機TC=は8分57秒27で全体1位だった。
連戦で疲労もある中、トップで走り終えた。「最近の中では緊張感を持ったというか、調子が悪い中でしっかり走れた。今の最低限は出せた」と手応えを語った。
レース後は悩める心中を吐露した。「最近自分と向き合うことができていない。気持ちの緩みが出てきている」。昨年12月の日本選手権長距離で5000メートルの五輪切符をいち早くつかんだが、「逆に早く取ってしまったことで自分で自分をダメにしている」と苦しんでいるという。
この日のレースも「(体力的にも)すごくしんどい部分があった」と出場を悩んだが、「でも逃げてしまったら大事な所で大きいミスをしてしまう。日々1つ1つ逃げずにできるだけやっていく」と覚悟して臨んだ。レースを終え、「自分の精神的なものでダメにせずにちゃんとできた」と収穫も得たようだった。