バレット導いたサントリー6連勝「直感が大事だった」決勝トライ含む18得点
「ラグビー・トップリーグ、サントリー33-26クボタ」(3日、秩父宮ラグビー場)
全勝対決はサントリーが後半38分、SOボーデン・バレット(29)=ニュージーランド=の決勝トライでクボタに勝利。開幕6連勝を飾った。バレットは前半は2トライに絡むプレーを披露。計18点を挙げてマンオブザマッチに選出された。
土壇場で勝負強さを発揮した。FBにポジションを移して迎えた後半38分。バレットは左サイドのライン際でSO田村のパスを受けた。切れ味鋭いステップで2人をかわす。そのままインゴールに走り込み中央に決勝トライを決めた。
「まず、田村がいい仕事をしてくれた」とパスをくれた田村に感謝。「練習ではよくやるプレー。でもきょうみたいなところでは直感が大事だった」。勝負を決めたトライは本能で奪ったものだった。
SOで先発出場したバレットは前半は2つのトライを演出した。
6-7と1点を追う前半25分には敵陣中央右よりから、左サイドへ絶妙のキックパス。競り合ってこぼれたボールをFB尾崎晟也が拾って逆転トライに成功した。同37分には、中央付近から前線のスペースにキックパス。これにFB尾崎が追いついてトライ。前半を23-7で折り返した。
後半はクボタの猛反撃に遭った。3連続トライで後半29分には26-26の同点に追いつかれたが、最後はFBとしてバレットが自ら決めた。
SOとしてゲームコントロールしてトライを生みだし、FBとしてトライゲッターの役割も果たす活躍。CTB中村主将は「グラウンドにいるだけでチームにとって頼もしく感じますし、ゲームコントロールとラン、キック、パスすべてのスキルでハイレベルなので、チームを非常に前に動かしてくれます」とその存在感を強調する。
バレットは「こういう結果を出しているということは、自分たちでいいテリトリーに入ってプレーしないと勝利を呼び込めない。お互いを信じて我慢強くプレーすることができている」と手応えを口にする。トップリーグ最終年。世界最高のプレーヤーが史上最多の6度目の優勝に導く。