「競泳・日本選手権」（５日、東京アクアティクスセンター）

　４種目で決勝が行われ、男子２００メートル自由形は松元克央（２４）＝セントラルスポーツ＝が自身の持つ日本記録１分４５秒１３を０秒４８更新する１分４４秒６５で優勝し、初の五輪代表に決まった。２位の柳本幸之介（１７）＝東京・日大豊山高、３位の萩野公介（２６）＝ブリヂストン、４位の高橋航太郎（２７）＝自衛隊＝は８００メートルリレーの選考基準を満たして代表入りを果たした。女子１００メートル平泳ぎを制した渡部香生子（２４）＝ＪＳＳ＝は３大会連続の五輪出場。同種目２位の青木玲緒樹（２６）＝ミズノ、男子１００メートル背泳ぎを８連覇した入江陵介（３１）＝イトマン東進＝も五輪切符をつかみ、女子１００メートル背泳ぎ優勝の小西杏奈（２４）＝ガスワン＝は４００メートルメドレーリレーの代表となった。

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　松元選手は一つ殻を破ったというか、進化し続けていると感じました。１００メートルを５０秒４２で入るとは予想していませんでした。後半が強い選手ですが、１分４４秒台を出すためには前半からいかないと、どれだけ後半が強くても届きにくいものです。

　前半はとても速くて、後半も持ちこたえていましたが、本番に向けては最後の５０メートルをもう少し上げられると思います。いつもはラスト１０メートルぐらいでもっとくるのですが、最後に少しバテた部分もあるのかなと感じました。

　五輪でのメダルを目指せるタイムです。前回の日本新記録のときよりも最後の５０メートルのラップは遅かったのですが、本番ではそこで世界の人たちと競うことになるでしょう。持ち味である最後の追い込みができたら、金メダルも十分に狙える泳ぎだと感じました。

　男子１００メートル背泳ぎで優勝し、４大会連続で代表入りした入江選手は、記録的には悶々（もんもん）としているところがあるかもしれません。ただ、何度も五輪を経験している選手が代表チームに入るのはとても心強いものです。私もそうでしたが、初めて五輪に出場したアテネのとき、山本貴司さんがキャプテンをされていたことがとても心強かったです。

　今回代表入りしている選手の中には、高校生や初めて五輪に出場する人もいます。安心感にもつながりますし、入江選手がチームにもいい影響を与えてくれると思っています。（０４年アテネ五輪女子８００メートル自由形金メダリスト・柴田亜衣）