本多灯が下剋上V!瀬戸破り2連覇で初の五輪代表に 夢は「大也さんと一緒に表彰台」

 「競泳・日本選手権」(6日、東京アクアティクスセンター)

 4種目で決勝が行われ、男子200メートルバタフライは本多灯(19)=アリーナつきみ野SC=が1分54秒88で2連覇を果たし、初の代表に内定した。19年世界選手権同種目銀メダルの瀬戸大也(26)=TEAM DAIYA=は1分55秒20で個人メドレー2種目に続く3つ目の内定。女子200メートル個人メドレー決勝はリオ五輪代表の寺村美穂(26)=セントラルスポーツ=が2分9秒55で優勝した。同種目17年世界選手権銀の大橋悠依(25)=イトマン東進=と0・12秒差の接戦を制した。大橋は2分9秒67の2位で、個人メドレー2種目で内定した。

 順位とタイムを確認し、関係者が埋める観客席を見つめてから、本多はようやく右の拳を掲げた。最初の50メートルは5番手で折り返すも、徐々に加速。世界選手権銀メダリストの瀬戸にラスト15メートルで並ぶと、タッチ差の勝負を制した。「強みは最後の50メートル。ここは勝つしかないと思って泳いだ」と本多。「うれしい。本当にうれしいの一言です」。日本王者として、初の五輪切符をつかみ取った。

 初日の400メートル個人メドレーは3位で代表権獲得を逃し「悔しかった。2バタ(200メートルバタフライ)で絶対取る、その気持ちが倍増した」。独特の緊張感は経験済み。落ち着いて大一番に臨み、勝負強さを発揮した。代表の平井伯昌ヘッドコーチも「いざ大きなレースへの度胸やレース勘は注目していた。とうとうオリンピアンになったか」と舌を巻いた。

 同じバタフライと個人メドレーを専門とする瀬戸は憧れの存在。19年初夏には一緒に欧州グランプリを転戦し、練習の重要性を目の当たりにした。一発勝負には勝ったが「日本記録は(1分)52秒。そこまで行かないと戦えない」。自称「うるさい性格」の19歳が「五輪を考えると浮かれている暇はない。52秒台を常に意識して日頃の練習に励む」と背筋を伸ばした。

 描くのは「大也さんと一緒に表彰台」だ。「スポーツマンの夢の舞台。日本中、世界中をあっと驚かせるレースをしたい」。うるささと、伸び盛りの勢いをも武器に、五輪の舞台を明るく灯す。

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